ロゴ

 GAME REPORT

 レギュラーシーズン最終戦の相手はパナソニックインパルス。長年関西アメフト界のトップチームとして君臨しており、今年もリーグ暫定3位と上位に位置している。前節の結果を受けファイニーズのプレーオフ進出は決定したのだが、この試合に勝利すれば最終順位はパナソニックを抜いて3位に上がり、次戦をホームの関西でおこなうことができる。関西トップの座を奪いプレーオフ準決勝を関西で迎えたい。そのために是が非でも勝ちたい試合であった。木々は赤や黄色に染まりはじめ徐々に冬の気配を感じるものの、ここ数日に比べると暖かな日差しが降り注ぐ快晴の空のもとで、ファイニーズのキックオフによって試合は開始された。

 最初のパナソニックオフェンス。ショートパスを速いテンポで左右に散らしながら繰り出され、ジリジリとファイニーズ陣に侵攻される。相手のミスに助けられタッチダウンこそ免れたものの、およそ4分もの時間を使いながら16回63ヤードのドライブを継続。そして、37ヤードのフィールドゴールを決められてしまい3点を先制された(0-3)。
 対するファイニーズオフェンス。パナソニック同様にロングドライブを継続したいところだったが、相手ディフェンス陣の厚い守備に阻まれて大きなゲインを獲得することができず、パントに追い込まれる。
 続くパナソニックオフェンス。ランとショートパスを高い精度で展開され、再びジリジリと侵攻される。最後は22ヤードのパスを決められてしまい、タッチダウン。追加点を許してしまった(0-10)。
 続くファイニーズオフェンス。RB#44白神のランや、WR#87高尾へのパスなどで敵陣までは侵攻したが、ここも得点には至らずパントに終わってしまう。

 第2Qになってもパナソニックの進撃を止めることができない。11プレーで80ヤード以上の距離を獲得され、ゴール前1ヤードまで侵攻される。フォースダウンとなったところでパナソニックはフィールドゴールではなくギャンブルを選択。中央に人数を固めた隊形からランプレーを展開した。しかし、ここはDB#14田中、#29中村、#2中川葵の3人が大外からタックル。ゲインを許すことなく無得点でしのぐことができた。だが、その次のシリーズでもパナソニックの流れを変えることができず、今度はタッチダウンを奪われてしまう(0-17)。
 前半終了まで残り2分。何とかここまでの悪い流れを断ち切りたい。QB#19コーディから高尾、RB#22川淵らにパスが決まり、ゴール前10ヤードまで侵攻する。その後は攻め手を欠きタッチダウンには至らなかったが、K#12山崎が25ヤードのフィールドゴールを決めて3点を返し、ここで前半が終了した(3-17)。

 後半に入りどうにか相手オフェンスを止めたいところであったが、前半同様ランパス共にバランスよく攻め込まれてしまい、さらに2本のタッチダウンを奪われる(3-31)。

 見せ場を作れないまま第4Qを迎えたが、ここでオフェンスが意地を見せる。WR#15木下、WR#84金岡、高尾へのパスを決めてゴール前1ヤードまで攻め込むと、最後はプレーが崩れながらもコーディが左サイドへ逃げながらWR#80南本にパスをヒットさせタッチダウン。何とか一矢報いることができた。しかし、この日はファイニーズディフェンスが最後まで相手オフェンスを止めることができず、新たに1タッチダウン1FGを献上。結局9-41での敗戦となってしまった。

 レギュラーシーズン最終戦にして最大の41失点を喫する試合となってしまった。オフェンスも継続してドライブすることができず、合計で9点と相手に遠く及ばなかった。前節のライズ戦では自分たちのミスによる自滅での敗戦だったのだが、今節はパナソニックの実力に屈してしまい、完敗の結果であった。初の4強に名乗りをあげることはできたのだが、上位チームと比べると自分たちはまだまだ弱いという事実に向き合わなくてはならない。それはとても辛く苦しいことだが、こうした挫折を乗り越えることで我々はまた一歩成長できる。この試合の結果、次戦は川崎にて富士通と戦うことが決まった。絶対王者との再戦まであと8日。この悔しさをバネにし日々の取り組みの質を今まで以上にあげ、打倒富士通、そして日本一へ。次戦はこれまでにない生まれ変わったファイニーズをお見せしたい。

点数

 NEXT GAME HIGHLIGHT

 レギュラーシーズンを4位で通過し、セミファイナルに進出したファイニーズ。セミファイナルは富士通スタジアム川崎での富士通フロンティアーズ戦になる。第5節の試合では10対27で敗戦した相手にいかにして勝利をもぎ取るか、これまでのファイニーズの取組の全てが試される試合となる。
 富士通オフェンスの中心はやはりQB#3バードソン、QB#18高木とRB#29のグラントであろう。バードソン、高木は共にパス成功率が6割を超えているうえに、一回のパス試投につき平均10yd近く稼いでおり、パス1回平均で最もゲインしているチームである。また、グラントは54回のランで527ydを稼ぎ、リーグのリーディングラッシャーを獲得している。前回の対戦ではグラントのランをうまく止めることはできたものの、要所でバードソンにパスを決められ得点につなげられてしまった。前回同様、グラントのランを抑えつつ、プラスアルファでいかにQBにパスラッシュ、カバーでプレッシャーをかけてパス攻撃を封じることができるかが勝利の鍵をにぎるだろう。
 一方のファイニーズオフェンスに関して言うと、前回の対戦ではパスでゲインはするもののゴール前での富士通ディフェンスの粘りに屈してTDを決めきれなかった。また、ランに関してもロングゲインからそのままエンドゾーンまで持って行ったシーンもあったが、試合を通じてコンスタントに出たとは言えなかった。プレーオフに入り、もう一段階ギアを上げてくると考えられる富士通に対して、前回の対戦で出た反省を生かし、数少ないチャンスをいかにものにできるかが大事となる。
 キッキングに関しても前回の対戦では相手がFGを2/2で決めたのに対して、ファイニーズは1/3と得点を積み重ねることができなかった。しっかりとキックで得点を積み重ねつつ、いいフィールドポジションを維持できるか、キッキングまで細部にこだわった試合をしたい。

今シーズン最大の大一番となる富士通フロンティアーズ戦、ぜひとも応援のほどよろしくお願いいたします。