GAME REPORT
第6節の相手はノジマ相模原ライズ。今季は未だ勝ち星に恵まれていないが、近年上位に定着している紛れもない強豪チームである。しかし、我々がこの試合に勝利すれば他チームの結果にかかわらずプレーオフへの進出が決定する。なんとしても勝利を収めて今後に向けてさらに弾みをつけたい。そういった思いを胸に、今季2回目の遠征となる敵地横浜へと乗り込んだ。上空には鉛色の雲が広がり、11月のひんやりとした空気がスタジアム全体を包む中、ファイニーズのキックオフで試合は開始された。
最初の2シリーズはお互いにディフェンスが健闘。一度もファーストダウンの更新を許すことなくパントを蹴り合う形になる。続くライズオフェンス。ワイルドキャットフォーメーションから早いタイミングのランプレーを次々と展開され、ディフェンスは対応が遅れてしまう。最後もランで中央を突破されタッチダウン。相手に先制を許してしまった(0-7)。
第2Qでのファイニーズオフェンス。WR#7森へのパスやRB#22川淵のランで立て続けにファーストダウンを更新し、敵陣へと侵攻する。しかし、ここでQB#19コーディが投げたパスを相手守備陣にインターセプトされてしまう。そしてそのままボールをエンドゾーンまで持ち込まれタッチダウン。不用意なミスからさらに追加点を挙げられてしまった(0-14)。
前半でなんとか得点し、差を縮めたいファイニーズ。RB#44白神、WR#21オヌワー、WR#82横山、WR#80南本。様々なターゲットにパスを投げ分けゴール前11ヤードまで侵攻する。だが、ここで相手ディフェンスにサックを決められてしまい、タッチダウンを奪えない。36ヤードのフィールドゴールを狙うも相手にボールをチップされ失敗。得点を奪えないまま前半を終了した。
第3Qに入っても悪い流れを変えられず、オフェンスにミスが続いてしまう。コーディがパスの構えから相手のプレッシャーをかわしてスクランブル発進する。しかし、タックルを受けたときにボールをファンブル。相手にリカバーされ貴重な攻撃権を失ってしまった。次のシリーズでもフォースダウン残り1ヤードでギャンブルを選択し、中央突破のランを試みる。だが、これを失敗してファーストダウンを更新できず、再び攻撃権を失ってしまった。
ディフェンスはそんな状況の中、相手の再三のラン攻撃に対して粘り強く対応。パス攻撃でもDL#91森中が2度のサックを決めるなどゲインを許さない。苦しい展開であったが、追加点を与えず味方の反撃を待った。
第4Qに入り、ようやくオフェンスの反撃が始まる。今季のホットライン、コーディからオヌワーへの36ヤードパスが決まり一気に敵陣に侵攻。最後はWR#87高尾に38ヤードパスがヒット。この試合初めてのタッチダウンを決めた。しかし、直後に再び大きなミスが起きてしまう。PATでキックを選択したが選手交代時にブロッカーが一人足りておらず、その足りない場所から突進してきた守備陣にキックのボールをブロックされ失敗。タッチダウンでの6点止まりとなってしまった(6-14)。
その後のライズオフェンス。3回で攻撃を終わらせ、すぐに攻撃権をオフェンスに渡したい場面だったが、ここでもミスによってロングゲインを許してしまう。追加点は阻止できたが、ファイニーズ陣の36ヤードまで陣地を挽回されてしまった。後が無いファイニーズオフェンス。南本や高尾らにパスがヒットし徐々に敵陣へと侵攻していく。ゴールまで残り38ヤードのフォースダウンギャンブル。絶体絶命の状況でコーディからWR#26永見へのパスが成功する。そして、永見は相手のタックルをかわしてエンドゾーンまで走りきり、何とか土壇場でタッチダウンを決めた(12-14)。点差は2点。ここのPATはキックではなくプレーで2点を狙いにいく。コーディがパスの構えから右サイドへとボールを投じた。しかし、この決死のパスは無情にも失敗。またしてもタッチダウンの6点止まりとなってしまう。
その後のキックオフはオンサイドキックを選択したが、蹴られたボールは相手にキャッチされて万事休す。結局一度も相手に追いつくことができないまま、12-14での敗戦となった。
前節同様要所でのミスを改善することができず、不甲斐ない結果となってしまった。オフェンスは相手の2倍もの距離を獲得したにもかかわらず、2度のターンオーバーが響き、多くの得点のチャンスを自ら放棄してしまった。何より、オフェンスだけでなくディフェンスやキッキングなど全てのユニットにおいて不必要なミスや反則が多く出てしまい、それらが勝敗を分ける結果となった。
しかし、下を向いている暇はない。敗れはしたものの、他チームの結果からファイニーズのプレーオフへの進出は決定した。そこを勝ち進み東京ドームで素晴らしいゲームをするためにも、ここでの苦い経験を糧にして成長し、さらに前へと進んでいきたい。
NEXT GAME HIGHLIGHT
ノジマ相模原ライズに12対14で敗れたファイニーズ。レギュラーシーズン最終節の第7節はパナソニックインパルスとの対戦になる。前節終了時点でプレーオフ進出は決まったものの、勝利すればレギュラーシーズン3位となり、関西で準決勝を戦うことができるという意味で、この試合も重要な一戦と言えるだろう。
昨年までのパナソニックオフェンスはフィジカルの強いOLを中心としたランプレーを強みに戦うチームであった。しかし、今年はQB#18ローレンス、WR#12ワイズ、RB#5ミッチェルが加入したことで、ラン、パス共に更なる強化が行われ、バランスの良い攻撃を仕掛けてくるチームとなっている。ファイニーズディフェンスとしてはQB#18ローレンスにしっかりとプレッシャーをかけてターンオーバーを奪う展開にしていきたい。
一方、パナソニックのディフェンスはDL#17モトゥ、DL#21ジョーンズ、DL#98梶原らを中心にDLにタレントが豊富にそろっており、非常にディフェンスの固いチームである。ファイニーズオフェンスとしては強力なパナソニックDLからのプレッシャーをいかに対処できるかが重要になるだろう。
また、キッキングにおいても前節ではFGとトライフォーポイントでミスからブロックされており、その点に関してもしっかり修正することが大事になる。
関西のチーム同士のプライドをかけた一戦、ぜひとも応援のほどよろしくお願いいたします。